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【GOTH ~夜の章/僕の章~】 誰にでもある、闇 [本のある生活]

森野に、この学校を選んだ志望動機をたずねたことがある。
「学生服が真っ黒で派手じゃないでしょう、だからこの学校を選んだの。
ところで、シボウドウキってこの字を思い浮かべたわ」
彼女は黒板に向かって白いチョークで、『死亡動機』と書いた。
そのとき制服から覗いた細い腕が目に入る。
一度も日光に当たったことのないような白い肌をしている。




GOTH 夜の章 (角川文庫)

GOTH 夜の章 (角川文庫)

  • 作者: 乙一
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2005/06/25
  • メディア: 文庫



GOTH 僕の章 (角川文庫)

GOTH 僕の章 (角川文庫)

  • 作者: 乙一
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2005/06/25
  • メディア: 文庫




趣味。

殺人の現場を訪れること。
死体の写真を集めること。
殺人鬼たちの心の動きに想いを馳せること。

そんな、少しねじれた趣味を持つ主人公たち。

作者いわく、

これはファンタジーです。
主人公達は、モンスターです。

だけどきっと、誰の心にも少なからず棲まう、モンスター。

そんなモンスターが、時に愛らしく思える。


★★★★☆


【 今までの “本のある生活” 】
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【東京タワー~オカンとボクと、時々、オトン】 オカン、オカン、オカン [本のある生活]

母親というのは無欲なものです
我が子がどんなに偉くなるよりも
どんなにお金持ちになるよりも
毎日元気でいてくれる事を
心の底から願います
どんなに高価な贈り物より
我が子の優しいひとことで
十分過ぎるほど倖せになれる
母親というものは
実に本当に無欲なものです
だから母親を泣かすのは
この世で一番いけないことなのです




東京タワー―オカンとボクと、時々、オトン (新潮文庫)

東京タワー―オカンとボクと、時々、オトン (新潮文庫)

  • 作者: リリー・フランキー
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2010/06/29
  • メディア: 文庫




オカン、オカン、オカン。

何度も繰り返される、このフレーズ。


避けることもできず、逃げ出すこともできず、
ただただ近づいてくるのを待つしかない、
絶対的な決定的な別れ。

誰にも確実に訪れる、それを。
ひたひたと足音をさせて近づいてくる、それを。

それが永遠に訪れないことを祈りつつ、
確実に一歩一歩近づいてくる、それを。


オカン、オカン、オカン。


うちのオカンは、元気にしているだろうか?


★★★★★


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【Caravan】 ひとりじゃない ~Caravan “Lonesome Soul Survivor TOUR” 2008 @ 横浜BLITZ~ [LIVE IN THE LIFE!]


 孤独かと思ったけど、そんなことなかった
 会場にいてくれるみんなが、メンバーです。

 サポート、ありがとう!

広いステージに、Caravanとギターだけ。
野音で空を仰いだCaravanは、なんだかとてつもなくでっかく見えたけど、
今日のCaravanはなんだか不安そうでちっちゃく見えた。

だいじょぶかな?とか思ったけど、
まったくもって、余計な心配。

何千人もの心を、今日もまた、がっつりもって行ってくれました。


Thank you Caravan, your soul music!



Yellow Morning(DVD付)

Yellow Morning(DVD付)

  • アーティスト: Caravan,Caravan
  • 出版社/メーカー: エイベックス・エンタテインメント
  • 発売日: 2008/09/24
  • メディア: CD


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【1ポンドの悲しみ 】 まだまだ、これから [本のある生活]

「わたしたちにもあるのかな、チャンス」

「もちろん、あるさ。
おれたちはへろへろになりながら、何とか三十年を生き延びたんだ。
もう一度すべてを始めるチャンスは、誰にでもあるはずだ。」



1ポンドの悲しみ (集英社文庫 い 47-4)

1ポンドの悲しみ (集英社文庫 い 47-4)

  • 作者: 石田 衣良
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2007/05
  • メディア: 文庫



三十代の恋愛を綴った10の短編。

石田衣良らしい、薄い皮膜のようなロマンスと、
それを透かしてもはっきり見える現実と、
そしてほのかだけど確実に光を放つ、小さな輝きと。

綺麗すぎず、非現実すぎず、
だけどそこには小さくても明日への希望や夢や安らぎがあって。

さらさらっと読めて、こころにぽっとあったかい熱を置いていく。
相変わらずの石田衣良作品。

三十代も、まんざら悪くないな。。。


★★★★☆


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【魔法を信じた経営者―プルデンシャル生命・坂口陽史の献身と挑戦】 日本の保険を変える [本のある生活]

「今日から、生命保険が変わる。ライフプランナーが変える」


魔法を信じた経営者―プルデンシャル生命・坂口陽史の献身と挑戦

魔法を信じた経営者―プルデンシャル生命・坂口陽史の献身と挑戦

  • 作者: 原 年廣
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2008/04/04
  • メディア: 単行本



坂口陽史という一人の経営者が、
飽和状態と言われた日本の生命保険業界に、
ライフプランナーと言う新たな一石を投じ、その理想の実現を追い続けた物語。

きれいごとばかり書いてあるのかもしれないけれど、
その一途な姿勢と、ビジネスに対する厳しさと、
相反するその人間くささに、心打たれてもいいんじゃないかな。

経営を志す人は、呼んでみて損はないと思います。


★★★★☆


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【愛がいない部屋】 天空に伸びる城 [本のある生活]

空っぽの部屋のローンを返し終える数十年後、
自分はまだ茂人といっしょにいるのだろうかと美広は思った。
そばにいて、茂人が背中を押し続けてくれれば、
暗いほうにむかいがちな心の矢印を、
いつか自分は変えることができるのだろうか。
ハチミツ入りのミルクティをのんだ。
この甘さを一生忘れないだろう。
今日は初めて自分の城と、
その城に似あいの少しくたびれた王子を手に入れた記念日なのだ。



愛がいない部屋 (集英社文庫 い 47-5)

愛がいない部屋 (集英社文庫 い 47-5)

  • 作者: 石田 衣良
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2008/06
  • メディア: 文庫



神楽坂に立てられた地上33階の高層マンション。
そこを舞台に繰り広げられる10の短いラブストーリー。

さすが石田衣良。
サッと切れるナイフのようで、
だけど薄く皮だけを切り、血が流れないような文章。
軽やかで柔らかで晴れやかで。

大事件が起きるわけでもないけれど、
普通の毎日でも、人々の心は揺れている。

そんな心の揺れに、読んでいる自分の心も共鳴する。
ゆすぶられる心が、心地いい。

短い時間でも、すらっと気持ちよく読めます。
通勤時間とかにどうぞ。


★★★★☆


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【ナラタージュ】 隣にある物語 [本のある生活]

お願いだから私を壊して、
帰れないところまで連れていって見捨てて、
あなたにはそうする義務がある



ナラタージュ (角川文庫 し 36-1)

ナラタージュ (角川文庫 し 36-1)

  • 作者: 島本 理生
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2008/02
  • メディア: 文庫



衝撃的な、裏表紙のメッセージとは裏腹に、
淡々と進む、どこにでもある青春のひとこま。

結構序盤は、単調で飽きてくるかも。

まさかこのまま終わるはずはない!
結構人気あるみたいだし。と思いながら進めていくと、
徐々に物語が力を持ってくる。

高校生・大学生くらいの恋愛。
自分が不完全ゆえに、相手に対して完全を装い、そしてぼろぼろと剥がれていく。

大切に思う気持ち、一緒にいたい気持ち、相手を好きな気持ち。
それぞれが、少しずつ違っていて、
そのどれを一番大切に思うかで、二人の未来が景色を変える。

大切なことは、相手を想うこと。想い続けること。

二人の関係が姿を変えても、
それが変わらなければ、きっと幸せなんだと思う。

切なくて、苦しくて、だけど、誰かを大切に思うってことの、
あたたかさを思い出す小説です。


★★★☆☆


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【池袋ウエストゲートパーク 】 初めての衝撃 [本のある生活]

あんたが池袋に来て、
おかしな音楽がかかっている果物屋を見つけたら声をかけてくれ。
俺が店にいるときなら、五千円のメロンだって二割引だ。

まあ、それでもうちの店のぼろもうけなんだけどな。



池袋ウエストゲートパーク (文春文庫)

池袋ウエストゲートパーク (文春文庫)

  • 作者: 石田 衣良
  • 出版社/メーカー: 文芸春秋
  • 発売日: 2001/07
  • メディア: 文庫



直木賞作家、石田衣良。

どうしようもないくらい有名な同名ドラマも、見たことなかった。

短編小説で知って、その軽くて、でも切れ味のいい、
だけど決して人は傷つけない。
そんなナイフのような言葉達が、なんだか心から離れなかった。

手に取ったIWGP(池袋ウェストゲートパーク)。

ちょうどいい短い文章の塊が、テンポよく、目を運んでいく。
なんだか、目の前に池袋の町が浮かぶよう。

そこで走り回る人間たち。若者達。

なんだか、生命力に、少し曲がっているかもしれないけれど、溢れている。

読み心地のいい小説。

どんどん続きが読みたくなる。


★★★★☆


【 今までの “本のある生活” 】
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【死神の精度】 こんな死神だったら会ってみたい いや、やっぱ会ってみたくない [本のある生活]

①CDショップに入りびたり
②苗字が町や市の名前であり
③受け答えが微妙にずれていて
④素手で他人に触ろうとしない

-----そんな人物が身近に現れたら、死神かもしれません。



死神の精度 (文春文庫 (い70-1))

死神の精度 (文春文庫 (い70-1))

  • 作者: 伊坂 幸太郎
  • 出版社/メーカー: 文芸春秋
  • 発売日: 2008/02/08
  • メディア: 文庫



ミュージックが好きなイカした死神と、
死を目の前に控え、でもそれに気づかずに生きる、人間たち。

生きてる、ってことの意味。
生きていられる、ってことの貴重さ。
そして必ず死ぬ、という事実。

改めて。

個人的には、4編目の「恋愛で死神」がおすすめ。
感じたことがあれば、とても幸せな恋愛の初期衝動、思い出しますよ。


★★★☆☆


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【男子】 いるいる、こういうやつ! [本のある生活]


男子

男子

  • 作者: 梅 佳代
  • 出版社/メーカー: リトル・モア
  • 発売日: 2007/07/25
  • メディア: ペーパーバック


これはおもろいっ!

「男子」

大人になって聴かなくなったこの言葉の、
その特別な意味を、思い出した!

フレーム狭しと暴れまわる男子!
「あぁ、こういうやついたなぁ!」の連発!

「男子」って、いいなぁ。

立ち読みがてら、パラパラめくって下さいな!


★★★★★


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