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【1ポンドの悲しみ 】 まだまだ、これから [本のある生活]

「わたしたちにもあるのかな、チャンス」

「もちろん、あるさ。
おれたちはへろへろになりながら、何とか三十年を生き延びたんだ。
もう一度すべてを始めるチャンスは、誰にでもあるはずだ。」



1ポンドの悲しみ (集英社文庫 い 47-4)

1ポンドの悲しみ (集英社文庫 い 47-4)

  • 作者: 石田 衣良
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2007/05
  • メディア: 文庫



三十代の恋愛を綴った10の短編。

石田衣良らしい、薄い皮膜のようなロマンスと、
それを透かしてもはっきり見える現実と、
そしてほのかだけど確実に光を放つ、小さな輝きと。

綺麗すぎず、非現実すぎず、
だけどそこには小さくても明日への希望や夢や安らぎがあって。

さらさらっと読めて、こころにぽっとあったかい熱を置いていく。
相変わらずの石田衣良作品。

三十代も、まんざら悪くないな。。。


★★★★☆


【 今までの “本のある生活” 】
http://blog.so-net.ne.jp/yazaru-archi-b-log/archive/c77299
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